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- すみや亀峰菴の魅力
茅葺きの門をくぐれば
日々の喧騒から離れ、心ほどける時間の始まり
こだわりの寛ぎ空間へ ようこそ
「SPA 小湯治」
五感を満たし、自分を取りもどす
「カラダ」と「ココロ」をバランスする
健やかな日々へのお手伝いを
和食との新たな出会い
私たちは、日本一 オーストリアワインを
提供している旅館です
受け継がれてきた技法と新しい意匠
古今の美がシンクロする
日本の伝統・文化に触れ、悠久の歴史を思う
【版築】 すみや亀峰菴 玄関 洛西土、宇治・深草砂利入り版築土塀
竜安寺・法隆寺土塀など、堅固な土塀をつくるために用いられる古来から伝わる技法。
栗の木の心材、棕櫚縄を巻いた竹を入れ、土と砂利、石灰、にがりを混ぜ型枠に入れては、その土一尺を三寸になるまで、突き固め、それを繰り返して造る伝統的な工法。
自然の土色、砂利が層を成し美しい風合いの塀に仕上がる。
【土佐漆喰 磨き】 「旬膳 瑞禾」おくどさん、「徒然文庫」暖炉
漆喰は、風雨に弱い土壁そのままに比べて、防水性を与えることが出来るほか、不燃素材であるため外部保護材料として、また調湿機能に優れているため、古くから城郭や寺社、商家や民家、土蔵など、木や土で造られた内外壁の上塗り材としても用いられてきた伝統的な建築素材である。
なかでも土佐漆喰は、3ヶ月以上発酵させた藁と塩焼き消石灰と水を混合し、1ヶ月以上熟成させたもので、本漆喰より硬く強いものに仕上がる。
上塗りの色漆喰をコテで押さえた後、表面に浮いてくる水滴を拭い取ながら、手で撫でて、さらに磨き上げ、仕上げる。手間隙を掛けてようやく鈍い光沢に重厚感のある美しい漆喰磨きが完成する。
― おくどさん(かまど)が出来るまで ―
すみや亀峰菴 ダイニング「旬膳 瑞禾」のおくどさんは、土台造り、耐熱煉瓦積み、荒塗り、乾燥・養生、中塗り、乾燥・養生、色漆喰本塗り、コテ押さえ、磨き上げ、の工程を経て4ヶ月をかけて完成しました。
お釜が弧を描くように配されているのは、火の番をする人が右に左に動き回らなくてもいいようにという昔の人の工夫です。
また、このおくどさんの火力はガス。ガスのおくどさん作りなど左官職人さんにとっても、調理器具メーカーさんにとっても初めてのこと。調整を重ねた上で寸法が決められました。
京都丹波の“はしりもと”(台所)にふさわしく落ち着いた色合いにするため、仕上げの色漆喰は、弁柄と群青。コテで押さえ、手で撫で、浮いてくる水を拭きあげていく間にじんわりと朱い色の中に群青が染み出て見事な色に、匠の経験と技に感動の出来栄えでした。
【なぐり仕上げ】 客室「遠霞」広縁、茶室「亀峰菴」腰掛待合
歴史的建造物の修復、茶室、数奇屋建築において京ナグリと呼ばれ、欠かせない古代からの加工技術。
丸太や板の表面に、ちょうな(手斧)と呼ばれる道具の痕跡を残し、それを味わいとしてみなすその技法は、光の加減で陰影ができ、奥ゆかしさを味わえる仕上げです。
元は、下処理のための「なぐり」、表舞台に引き上げたのは千利休とも・・、景色により亀甲や矢羽根のように見える仕上げ方法があります。
【杉へぎ板網代】 茶室「亀峰菴」杉へぎ板矢羽根網代の天井
へぎ板は木の繊維を壊さずに、削らずに手で割って、厚さ1ミリ以下まで薄くして作られる板です。
その杉柾目のへぎ板を編むことにより立体感があり、年が経つにつれ艶の出る美しい網代となります。
天然木で数百年のもので、目がつまったものでないと、へぎ板を作ることはできません。
この技術は、古くから茶室の天井などの室内装飾として使われています。
【京から紙】 客室「早蕨」、「山の菴 和ツイン」の一室、ほか
丹念に彫り込まれた版木に、和紙をのせ手のひらでなで摺り上げられる。
ふっくらとした陰影とあたたかな色彩を放つ。
文様も様々な好みがあり襖紙や壁紙などの室礼に用いられる。
笹蔓、信夫(しのぶ)、早蕨、瓢箪、向こうむき兎、など。
【煤竹 すすだけ】 茶室「亀峰菴」、客室「山の菴」
古い茅葺き屋根民家の屋根裏の天井に縄で縛り使われていた竹のこと。
100年から200年以上という永い年月をかけ、囲炉裏の煙で燻されて自然についた独特の茶褐色や飴色に変色している1本の竹に濃淡が出て美しい表情をもつ。
昨今は希少となる。
【竹小舞 たけこまい】 茶室「亀峰菴」化粧小舞、土壁の中
割った竹の素材を縄を使い格子状に編み込んで構成され、土壁の下地に使います。
本来、下地で見えなくなるものですが、名前の通り小気味良い職人の手さばきが感じられます。
【鍛鉄 突き通し】 「徒然文庫」飾り扉
鉄を溶接するのではなく、熱して穴を空け、そこに突き通して作り上げる、昔ながらの技法。
手間が掛かるので、近年では溶接で済ませることが多くなってきています。
洋の東西を問わず、鉄の職人が作り出す、強度も兼ね備えた美しさです。